GTA 6 のキャラクター技術:髪、肌、服、筋肉
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執筆: Alex · 最終更新:

| ステータス | 確定 |
|---|---|
| 髪 | 根元から毛先までシミュレーション確定 |
| 肌 | 汗の層と、日差しを透かす肌が映像に映っている確定 |
| 服 | シャツもドレスも体の上で動く確定 |
| 体の変形 | 筋肉と脂肪が動きについてくる。指は一本ずつ動く確定 |
| 体の変化 | ジムで筋肉がつき、食べ過ぎれば太る。どちらも体に出る確定 |
ジェイソン・デュヴァル(Jason Duval)とルシア・カミノスは、Rockstar がこれまで生み出したキャラクターのなかで、いちばん本物らしく見える人間です。理由は、同時に動いている4つの別々の仕組みにあります。ヘアカードに描くのではなく一本ずつシミュレーションされる髪。光を内側に通し、汗もかく肌。体に貼りつけるのではなく、体の上で垂れて揺れる服。そして皮膚の下で筋肉と脂肪が動く体。どれにもコストがかかり、どれもトレーラー2に映っています。GTA 6(グラセフ6)の浜辺の人混みがマネキンではなく人の集まりに見えるのは、この4つがそろっているからです。以下では、開発陣がそこへたどり着くために使った主な技術をひとつずつ解説します。キャラクターの動きについてはアニメーションのページにまとめています。
| 仕組み | トレーラーで見えるもの | 難しいところ | 確度 |
|---|---|---|---|
| ストランドヘア | 風で持ち上がり、また落ち着くルシアの髪 | 根元から毛先までのシミュレーション、セルフシャドウ、肩との衝突 | 確定 |
| 肌 | 耳や指を透ける日差し、汗、そばかす | サブサーフェススキャタリング、何層にも重ねた濡れ表現 | 確定(映像で確認) |
| 服 | ゆったりしたシャツ、ドレス、膝で折れるジーンズ | 動く体に対して、めり込ませずにシミュレーションすること | 確定(映像で確認) |
| 筋肉と脂肪 | 負荷のかかった肩と背中。ジムで体が変わる | スケルトンのスキニングを超える変形 | 確定 |
| 群衆の多様さ | 一人ずつ違う何百人もの海水浴客 | 同じ顔を繰り返さずにバリエーションを出すこと | 確定(映像で確認) |
髪らしく動く髪
20年ものあいだ、ゲームの髪はテクスチャを貼った板、ヘアカードの束でした。髪の絵を載せた平たいリボンで、安上がりですが硬く見えます。トレーラー2に映っているのは、そうではない髪です。ルシアの髪が風で肩から浮き、房に分かれ、重さを持って落ちてきます。An Extended Look がそれをはっきり裏づけました。髪は根元から毛先までシミュレーションされています。見えている一本一本が曲線で、頭とも肩ともほかの毛とも衝突します。Digital Foundry は、同じ扱いが体の末端まで及んでいると指摘しました。指はミトンのようにひとまとめではなく、一本ずつ動きます。コストがかかるのは毛そのものではなく、その影と、毛のあいだを光が抜けていく具合のほうです。トレーラーでは日なたの髪が縁で光っていますが、これはレンダラーが髪を半透明の繊維として扱っていなければ起きません。特に分かりやすいのがルシアです。ルシアが映るショットでは、いつも髪がいちばん目を引きます。風のなかで一房ずつ分かれ、日差しで縁が光り、重さを持って元に戻る。ヘアカードの髪型のように、いつもの一つの形へパチンと戻ったりはしません。そのうえで、猛スピードのオープンカーにも、バイクのヘルメットを脱ぐ瞬間にも耐えなければなりません。ファンが発売初日に試すのはそこです。
フロリダの日差しと肌
肌は、手を抜いたレンダリングがいちばん目立つ素材です。本物の肌は半透明で、光が入り、内側で跳ね返って、別の場所から出ていきます。逆光で耳や指が赤く光るのも、顔に硬い影の縁ができないのも、そのためです。この振る舞いをサブサーフェススキャタリング(表面下散乱)と呼び、トレーラーは分かりやすい場所でそれを見せています。ゴールデンアワーのショットで逆光を受けた耳、鼻の下のやわらかい影、手の縁を透ける日差し。そこにフロリダらしさが重なります。肩や額の映り込みをくっきりさせる汗の層、日焼けの跡、そばかす、前腕の毛。汗を独立した動的な層として持たせていることこそ、暑さを実感させるディテールです。描き込んで終わりではなく、運動量や天気に合わせて変わっていかなければなりません。
体の上で動く服
多くのゲームでめり込みが起きるのが服です。スケルトンに縫いつけたジャケットは腕と一緒に伸びます。シミュレーションしたジャケットは垂れて揺れますが、下手をすると胸を突き抜けます。トレーラーはわざわざ難しいケースを選んでいます。前を開けたゆったりしたシャツのジェイソン、ドレス姿のルシア、膝の裏で折れるジーンズ、肩のストラップ。見えているのは、体から離れずに動きや風に反応する布です。アニメーションするメッシュに対して毎フレーム、衝突判定つきでシミュレーションを回しているということで、これは高くつくやり方です。GTA 6 でこれがほかの作品以上に効いてくるのは、服屋やカスタマイズの店に衣装がずらりと並ぶからです。どの服も、すべてのアニメーションに耐えなければなりません。警察をまくために車のトランクに入れておく着替えも含めてです。
皮膚の下の筋肉と脂肪
スケルトンのスキニングは、骨に合わせて表面を動かすだけです。腕は曲がりますが、肘はつぶれます。RDR2 以降の Rockstar のキャラクターはその先を行っていて、盛り上がる肩、負荷で動く背中、振り向きについてくる腹があります。トレーラー2で屋根の上の作業をし、レオニダ・キーズ(Leonida Keys)で力仕事をするジェイソンのショットには、その変形が映っています。角度が変わるだけでなく、力に合わせて体の量感が動いているのです。それが筋肉のシミュレーションなのか、補正ブレンドシェイプの層なのか、機械学習のデフォーマーなのかは、映像からは判別できません。An Extended Look が付け加えたのは、同じ仕組みが動きだけでなく体そのものの変化も支えているという点です。詳しくは後述します。
群衆という難題
ここまでの仕組みは、どれも大人数に対応できなければなりません。トレーラー2の浜辺には何百人もいて、一人ひとりに髪と肌と服があります。コツは、フルの予算をカメラの近くにいる人だけに使うことです。遠くの海水浴客はヘアカードの髪と簡単な布で済ませ、すぐ横を通り過ぎる人にはストランドヘアとシミュレーションした布を使います。切り替わる瞬間は目に見えません。An Extended Look では、扱う体そのもののハードルも上がりました。レオニダ(Leonida)の住人は、これまでのどの Rockstar の世界よりも体型も身長もばらついていて、アニメーションはその場でリターゲットされるので、背の高い NPC と低い NPC が同じドアを開けても不自然になりません。NPC 用に60万を超えるアニメーションが用意されているのは、そのためです。
変わる体こそ、このパイプラインの本題
こうした技術を見たファンから次に出てきた望みが、体のカスタマイズでした。食事と運動で体重と筋肉が変わる、San Andreas のあれです。An Extended Look はそれを叶えました。ジムはミニゲームになっていて、セットをこなせば筋肉がつき、キャラクターの見た目に出ます。食べ過ぎれば太ります。眠らない日が続けば顔に出ます。
技術的には、同じ変形の層が二役を務めているということです。力に合わせて量感を動かせるリグなら、食事に合わせて量感を動かすこともできます。体に縫いつけるのではなく体に対してシミュレーションされる布なら、下の体の形が変わってもきちんと合い続けます。このパイプラインがコストに見合った理由はそこにあります。いまのジェイソンに自然に垂れているシャツは、ダイナーでハンバーガーを山ほど食べさせて太らせたジェイソンにも、同じように自然に垂れなければならないのです。
よくある質問
GTA 6 の髪はどういう仕組みですか? トレーラー2では、ルシアの髪が風で持ち上がり、また落ち着きます。平たいテクスチャの板ではなく、一本ずつの曲線としてシミュレーションされ、光も透けるストランドヘアです。
GTA 6 の肌はなぜリアルに見えるのですか? サブサーフェススキャタリングです。光が肌に入って別の場所から出ていくので、逆光の耳が光り、影がやわらかくなります。その上に、独立した反射の層として汗が乗っています。
GTA 6 の服はめり込みますか? トレーラーに映っているのはシミュレーションされた布です。ゆったりしたシャツもドレスも、体を突き抜けずに風と動きに合わせて揺れます。すべての衣装で持ちこたえるかどうかは、発売日に確かめることになります。
GTA 6 の体はリアルに変形しますか? トレーラー2では、負荷のかかったジェイソンの肩と背中が、単純なスケルトンのスキニングでは出ない動き方をしています。力に合わせて量感が動き、ジムで生まれる体型の変化も同じ層が受け持っています。
GTA 6 で体型は変えられますか? 変えられます。ジムで筋肉と筋力がつき、キャラクターの見た目に出ます。食べ過ぎれば太り、眠らずに遊び続ければ顔に出ます。
掲載内容はすべて Rockstar の公式資料にもとづいています。推測にはその旨を明記しています。リークは扱いません。
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